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2011/02/26

することの意義

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(帰省中に買ってきたトルコ桔梗。優しくはかない色合いが日本っぽい・・・)

去年、3回限定でイタリアの国営放送が放映した番組、VIENI VIA CON ME。

各界の著名人がそれぞれの持論をリストを読み上げる形で構成されたもので、なかなか面白かった。

昨今のイタリア情勢を皮肉ったものあり、いろんな他のメディアでは放映されない内容を取り上げたりで、イタリアにしては破格の視聴率も獲得し、イタリアの中にも何か変えたいと思っている人たちもいる証拠かも、一筋の明かりをみるような番組だった。

その中で私の中で印象に残ったのは著名な建築家、レンツォ・ピアノのリスト、”することの意義”。 (イタリア語のリンクになりますが、シンプルですが素敵な言葉を残してますので、良かったらご覧くださいませ。)

パリのポンピドーをはじめ、国際的に活躍してきたレンツォ・ピアノは日本でも関空や銀座のエルメスビルの建築に携わったので馴染みがある人も多いはず。

この番組ではイタリアを出て行くか、残るかの質問をゲストにしていましたが、彼の答えはというと・・・

若者たちは一度は絶望からではなく、好奇心をもってイタリアから出て行き、それから戻ってくればいい。

他の世界をみていろんなことを知ったり気づいたりするだけではなく、自国を知り、自分と向き合い己を知るために大事なプロセスだと語っていた。

私も海外に来て11年近くなるが、確かに日本に住んでいた頃には見えなかった日本もあるし、実際にヨーロッパに住むことでいろんなものの見方も変わった。

そして何よりも自分と向き合う時間が増えて、ちょっとずつではあるが、自分探しの旅ができるようになった気がする。

所詮人間は孤独なものなのだと思うし、幸せは本来他人から与えてもらうものでもないと思う。

どういう環境下であっても、幸せに充実した時間を送れるような生きるためには自分はどうしたらいいのだろう?と今も自問自答する日々ではあるが、少なくとも自分の中で何かが吹っ切れて、何があっても前に進もうという強さだけはこれまでの間イタリアで生活することで自分が得た収穫だと思う。

多分、私の人生はかなり恵まれているほうだと思うし、生まれてこれまで自分が切望することは不思議と自分の手の中に舞い込んでくることが多いのだが、それが海外に出たことで初めて、不可抗力で思い通りにいかないことが出てきたり、横槍が入ってぐちゃぐちゃにされたりと多分自分が日本で暮らしていたら経験せずに済んだこともイタリアにいたからこそ経験してきた。いい意味で諦めて、視点を変えて前に進まなくてはならないことも学ばされた。それをネガティブに解釈するかポジティブに解釈するかはその人次第でもあり、その事柄の程度にもよるけど、それでも私にとってはとても貴重な経験だったし、苦労の乗り越えられたからこその達成感も味わうことができたし、少なくとも中途半端な生き方はしなくなった。

レンツォ・ピアノの言葉ではないが、私もそのうち、もう一度日本に戻って暮らせる生活ができるようになれば・・・と思っている。

正しく言うと、日本とイタリアの両方で暮らせるようにしたい。

私たちは子供もいないし、将来のことを考えるとやはり日本と繋がった生活も築いておきたいという勝手な思いもある。

一年のうち、数ヶ月でもいいから、そのうち日本とイタリアを行き来できるような生活の基盤が作れるように頑張りたいと思う今日この頃。夢が叶う日が来ます様に・・・

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コメント

確かにそうですね。日本の中だけに居たら気がつかずに終っていた事も多かったです。欠点も長所も含め自分の国を見つめなおす事で、自分の中の日本がはっきり見えてくる事って多い、。この番組本当に良かったですよね。前のコメントにも書きましたが、例の仕事で私は、希望と絶望の双方を同時に味わった感じでした。、日本に対する誇りが増した分、イタリアのコネ社会や科学者達や研究機関の税金の無駄使いに対する行き場のない怒り・・。が、もう一度スタートラインを引きなおして、はじめからやり直そう、私たちがあの時、やるべき事はこれなんだ。と信じた事に再挑戦しようとしている良人を見ると、私も出来る範囲で頑張りたいと思っています。例え、イタリアを好きになる事は出来なくても、自分の国には、納得の上で帰りたい。尻尾を巻いて逃げ帰る事はしたくないと思うんです。でないと、どこに国に行ったところで、ちゃんとやって行けませんものね。

投稿: ihoko | 2011/02/27 16:17

追記、レンツォさんも良かったですが、私はPiero Grassoさんのリストがいいな・・と思いました。
ちなみにこのトルコ桔梗。イタリアでは日本桔梗という名前で売ってましたよ。

投稿: ihoko | 2011/02/27 16:23

ihokoさん
海外に出る最大の利点は本当にいろんな視点でいろんなことを見つめなおせることですよね。
vieni via con meで出てきた出演者やihokoさんご夫婦のように自分を見失わずに前に進める人たちがいるように、少数派ではあっても歪んだ部分にしっかりと向き合える人たちが残っているのはまだこの国にも救いがあるのだと私は思っていますし、そういう人たちとの繋がりを大事にして生きていければと思っています。
ihokoさんもまた新たな環境が待っているようですし、いろんな意味で全てのことが納得できる方向へと動いていくようになるといいですね。
Piero Grassoのリスト、また時間をみて覗いてみます!

投稿: Aya | 2011/02/28 14:06

あやのこの言葉↓に、元気もらったよ。
私もやっと自分探しする時間がきたのかな。

所詮人間は孤独なものなのだと思うし、幸せは本来他人から与えてもらうものでもないと思う。

投稿: kumi | 2011/03/03 21:47

KUMI

去年までの仕事の疲れも取れてちょっとずつ余裕が出てくる頃だから、ほんとゆっくり自分と向き合っていくといいと思うわっ。
またゆっくりフィレンツェまで出てきてね~。
KUMIはいつまでも私のイタリア生活の支えだから、お互い頑張ろうねっ。

投稿: Aya | 2011/03/03 23:02

一绪に頑張りましょう

投稿: エルメス | 2011/03/04 08:45

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