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2006/12/01

GOCCE DI ORO VERDE

昨日はSan Polo in Chiantiにあるオリーブオイルのメーカー、プルネーティへ行ってきました。

トスカーナのオリーブオイルは有名ですが、名前のほうが有名だけになかなか品質とプライスのバランスが決して良くないオイルも多いのも事実。

そんなわけで、いろんなところに足を運んで、運び損と思うことも多いメーカー訪問ですが、昨日は久々に行って良かった~と思える充実した時間だったのでご紹介を。

プルネーティ家は元々フィレンツェの花でもあるアイリスの栽培農家を代々続けてきて、現在が3代目。ただ、90年代に需要の落ち込みでほとんどの農家が栽培を止めてしまったようですが、その時期に根気強く栽培を続け続けた彼らは、クリスチャン・ディオールの香水の原料として使用するのにアイリスを使ってもらえるようになり、なんとか復興にこぎつけたそうです。

3代目に当たる息子たちはアイリスに飽き足らず、サフラン、そしてオリーブオイルにも力を入れるようになります。特にジョンニ氏のオリーブオイルに対する情熱は凄いもの。恐らく彼のプロ意識がなければ、どこにでもあるような家族経営のの1つに終わっていたことでしょう。

まずは、オリーブオイルが出来るまでの工程をざっとご紹介。

Img_0477

こちらが収穫してきたオリーブです。オリーブは酸化の早い食材のひとつなので、素早く加工し、出来るだけ空気との接触を避けるのも良質のオイルを作るための条件になってきます。こちらでは日中に収穫したオリーブオイルをフラントイオ(搾油所)に持ち帰り、すぐに加工の準備へと移ります。収穫してきた実にはご覧の通り、葉、枝などの異物がまざっているので、きちんと異物を取り除く必要があります。

そこで、かけられるのが除葉の機械。ベルトコンベヤー式に移動させ、振動を与えながらこれらの異物を取り除き、オリーブの実だけを分別します。

Img_0478 次はオリーブの実を砕く作業に移ります。

ちょっぴり湯気で分かりづらいのですが、粉砕機の中に徐々にオリーブの実を送り込み、必要なサイズに砕いていきます。そのサイズは職人の勘がものをいう仕事。

オリーブの品種、熟し具合を確かめながら、程よいサイズに砕いていきます。

Img_0480 次は砕かれたオリーブの実の種、果肉、水分、油分がまんべんなく混ざり合うよう、こちらの機械で練り上げます。

この作業も簡単そうですが、品質を左右する作業なので、よく目で確かめながら行う必要があります。

というのも、混ざり具合が均一でないと、うまくオリーブオイルの分離ができず、かといって、練りすぎると温度が上昇してしまって折角の風味を損ねてしまいます。

Img_0481 さて、次はいよいよオリーブオイルを分離する過程に入ります。

こちらは最初の過程で絞りかすと水分を先に練りこんだ生地から分離しているところ。上部に見えるのが絞りかす、下のほうに出てくる液体が水分です。

ちなみに、日本でよく見るピュアオリーブオイルはこちらの絞りかすの部分を更に集めて2番絞りにして、精製した油でバージンオイルを伸ばしたもの。とはいれ、10%だけバージンオイルを入れただけで、ピュアオイルと読んでいいので、風味も最悪、体にも決して良くないし、全然お勧めできませんけど。。。

Img_0484 さて、油分はというと・・・

こちらの奥の部分から黄色っぽいにごった液体が出てきますが、こちらがオリーブオイルをおおまかに余分なものから分離したもの。

ただ、こちらはまだ完全に水分が取り除かれていないので、今度は更にこの液体の部分を遠心分離にかけます。

そうすることで重い水分は下の管から、そして軽いオリーブオイルは上の管から出てきて、完全に分離されたのがこちら。

Img_0485_1

なんともいえない金色がかった緑の液体がちょっとずつ出てきます。

こうして、エキストラバージンのオリーブオイルが出来るわけです。

尚、こちらのオイルはステンレスの容器に移され、少なくとも1日以上寝かせて、オイルを落ち着かせます。

そうすることで風味が段々良くなってくるとか。

実際に絞りたてのオイルも試飲してみましたが、決してめちゃくちゃ美味しいというものではありませんでした。味はあるのですが、香りがまだ落ち着いていなくて、温度も高めなので、ちょっと違和感がある感じ?

もちろん、新オイルで既に若干時間が経過したものをしっかり試飲してきました。

彼らのオリーブオイルへのこだわりは品揃えにもしっかり反映されています。

レッチーノ、フラントイオ、そしてモライオーロの3種のブレンドのオイルに加え、このそれぞれの品種100%で作られたMONO CULTIVARのオイルも出しているのです。

オリーブオイルなんて何でも一緒だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、ワイン同様、品種ごとに微妙に香りも味わいも違います。

一通り試飲しましたが、個人的に気に入ったのは、デリケートなタイプだとレッチーノ。インテンスフルーティなタイプだとレッチーノとフラントイオのブレンド、そしてモライオーロも美味しかったです。

そのうちオリーブオイルもワイン同様にきちんとお料理の種類によって使い分けしてもらえる時期が来ればいいな~と祈っている私ですが、本当にそんな日が訪れてくれるでしょうか?イタリアでも、オリーブの品質に関して関心が高くなってきたのは過去せいぜい10年経たないくらいなものでしょうし、こういうメーカーの意識の高さが徐々に消費者に反映され、食生活の改善に繋がるといいですねっ。

蛇足ですが、オリーブオイルはワインと違って熟成させるものではありませんので、皆様、フレッシュなものを選んで、そして開封後はさっさと消費してくださいねっ。

そうすれば、美容、健康の相乗効果大ですよ~。

日本でも、ちょっと高いオリーブオイルを購入する際には、かならず、収穫年の表示がありますので、これからお買い求めの方、RACCOLTA 2006のオリーブオイルを目当てにご購入くださいねっ。まだすぐに新オイルは手に入らないかもしれませんが、来年には店頭に並ぶことでしょうから。2005年ものだと損しますよっ。

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コメント

絞りたてのオリーブオイルは苦いのに、時間がたって落ち着くと、どうしてこんなに美味しく返信できるのか、不思議です!
基本的にシチリア産しか使いませんが(去年頂いたのは美味しかったです)、美味しいオリーブオイルをかけるだけで、素材が引き立つのが不思議ですよね!

投稿: kinuko | 2006/12/02 04:04

イタリアでもオリーブオイルをマッサージ用、スキンケアなどにも使うの?
アンジーさんの会社でも日本向けにオリーブオイルを扱っているの?
質問攻めでごめん~

投稿: パーゴラ | 2006/12/03 05:20

Kinukoさん>
今回のオイルは絞りたても苦味はそんなに気にならなかったですよっ。きちんと辛味はありましたけど。
ほんと、オリーブオイルを邪気にしている人が多いですが、最高の調味料だと思うんですけどねっ。

パーゴラさん>
イタリアで使う化粧品用のオリーブオイルはオリーブの絞りかすから作った2番絞りのオリーブオイルを精製したものよ。だから匂いも味も全然違うものよ。
うちの会社でもオリーブオイルをスポットで取り扱うんだけど、オリーブオイルはきちんと定着して取引が続くことって難しい商品の1つなの。残念ながら。
確かに美味しいオリーブオイルになるとイタリアでも750mlで10ユーロ程度は出さなくてはならないものだから、まだオリーブオイルの美味しさとか効能とかが日本人に浸透してないだけに、リピーターが少ないのが事実なんだよね。
それとか、お家で開封後何ヶ月も眠ってて、折角のオイルも酸化しまくったりしてね(苦笑)

投稿: Aya | 2006/12/03 16:28

貴重な写真ですね。
リポートありがとう♪
オリーブオイルは健康にも良いと知り
ロコママ家でも、3年位前から
オリーブオイルを愛用しています☆

投稿: ロコママ | 2006/12/03 17:03

オリーブオイル、消化促進、老化防止、コレステロール改善、整腸効果、中性脂肪分解促進、カルシウム吸収促進、皮膚の新陳代謝促進などなど、美容、健康に最適です。
我が家では1ヶ月に最低でも3リットル近くオリーブオイルを消費(飲むくらいたっぷり)するのですが、カロリー=太るという図式は上の効能を見て頂ければ分かるように必ずしも結びつかないんですよ。ただ、古いオイルだと酸化が進んでいるので、必ずしもこの効能が見込めないのです。マイナスファクターも加わりますし。
だからこそ、新鮮で良質なオイルを消費するのが大事なのですが、なかなかそこまで認識が浸透しないんですよね。。

投稿: Aya | 2006/12/03 17:12

 う~む、勉強させていただきました。以前にも(昨年だったかな~?)オリーブオイルについて書いてもらって以来、なんにでも使って早一年。さらに学んだという感じで~す。
 先週、ちょっと羽田空港に行ったのでAYAさんのとこのクッキーをゲットしました。いろんな種類があって迷ってしまったけど、結局大好きなチョコを選びました。クリスマスに開けるつもり・・・。隣にディスプレイしたあったAntico Torno gantiと書いてあるビスコッティを買ってみました。これもクリスマス用かなあ?    ではまた。

投稿: | 2006/12/09 12:45

お名前が抜けてたので、どなたか分からずごめんなさい!
オリーブオイルは騙されたと思って美味しいのを使うと、体にも良いので、一石二鳥ですから、是非是非美味しく美しくオリーブオイルを使ってくださいね!
うちのクッキーもご購入頂いた様で、有難うございますっ。嬉しいです。
Antico Forno Santiのビスコッティもうちがエージェントをしておりますっ。
ここのフルーツのフレーバーのビスコッティはヘルシーだし、お勧め。もちろん、定番のアーモンドも卵とアーモンドの風味がしっかりあって美味しいですよ。

投稿: Aya | 2006/12/09 14:18

ごめんなさ~い(>_<)鹿児島のykdohkoです。
国外逃亡する途中に寄ってみました。ビスコッティもだったのですね。読み方間違ってたけど・・・。とほほ。

投稿: ykdohko | 2006/12/10 14:47

やっぱりYkdohkoさんでしたねっ。
海外はプライベートで?
どちらに行かれたのでしょうか?
そう、ビスコッティも結構長い付き合いで、アジアのエージェント任せてもらっているんですよ。とはいえ取引しているのは日本と台湾だけなんですけどねっ。

投稿: Aya | 2006/12/10 16:51

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