チーズ三昧な週末
先週の土曜日は、仕事でトレヴィゾ郊外にあるチーズの熟成士のところへ足を運んできました。この熟成士はただの熟成士と一味違っていて、ウブリアーコチーズといって、酔っ払いチーズの先駆者。元々世界大戦で近隣諸国との戦乱から食料を守るためにワインの中に隠したことから生まれたという手法を再現し、完成度の高いワインの絞りかすや葡萄果汁に漬け込んで熟成させたユニークなチーズを次々に生み出しています。
今回は、ウブリアーコだけではなく、ハーブや干草の中で熟成させたものなども一緒に試食しました。
また地元の山岳部で細々と昔ながらの製法で作っている農家をなんとかサポートするために、作り上げた伝統的なチーズも一緒に試食。
そのなかでも、Altobutというモンタアズィオに似たチーズは甘みのある風味の良いチーズで熟成が進むにつれコクのあるチーズに変わるのを予感させる美味しさでした。やはり、環境汚染されていない山岳地で放牧されて育った牛から取れるミルクの質は小屋の中で飼料を与えられて飼育されたものとは一味違っています。1匹当たりのミルクの生産量も少なめでも、敢えて生産を続けてくれるこういう零細農家が一軒でも多く残ってくれるのを祈るばかりです。
さて、酔っ払いチーズで印象的だったのは、シチリアのDOPチーズ、長期熟成のラグサーノをパンテレリア島のジビッボの葡萄の絞りかすで熟成させたもの。30ヶ月の熟成期間を経て作られたこのチーズは長期熟成のラグサーノの強い塩分も抜けていて、ジビッボの芳香が心地良く口の中に広がり、なんともいえない風味を醸し出していました。お値段もビックリするほどいいですけど・・・でも、1個のサイズの大きいラグサーノを仕込むのにかかる労力、そしてコンディション管理の難しさを考えると、それだけ手間がかかるから仕方ないのでしょう。
まずは”酔っ払わせる”前にじっくりと熟成させて、チーズ自体のコク、風味をよりよりものにするところから始まります。
熟成の作業も結構な労力を要するのをご存知でしょうか?
昔ながらの木の上に並べた熟成方法の場合、まんべんなく呼吸させ、表面のカビが必要以上に繁殖しないよう、定期的にひっくり返しながら熟成が進められていきます。
オーク樽の中に葡萄の絞りかすとチーズを入れて密封し、チーズによく絞りかすが馴染むように時々転がしながら3ヶ月ほど漬け込まれます。
この部屋は湿度、温度とも厳密にコントロールされ、常に熟成コンディションを良好な状態に保つように工夫されています。
散々チーズを試食した後はリストランテへ。
奥様が厨房、そしてご主人がおもてなしをしてくれるアットホームな雰囲気のお店で頂いたのは、ナスのニョッキにブロッコリーのソースを添えたもの。
一風変わったこのニョッキ、ジャガイモの形をしたボールの中に茄子とチーズの詰め物がしてあって、表面がこんがり焦がしてあって、なかなか美味しかったです。
ただ、さすがにチーズを散々試食した後だったので、死にそうになりながら食べましたけど・・(苦笑)
ちなみに、アンジーはお家でお留守番。
お留守番の大嫌いなアンジーのために、フィレンツェからじゅん君がドッグシッターに来てくれたお陰で、安心して出かけられましたっ。
じゅんくん、有難う&お疲れ様でした!
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