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2006/02/23

職人のお仕事 ゴルゴンゾーラ 2

さて、今日はゴルゴンゾーラの熟成のお話を。

アオカビチーズは当然のことながら、最初は全くアオカビなんか入っていないので、熟成を進めながら程よいアオカビを増殖させるのは熟成士の腕前にかかってきます。極端な話、いくら生地の質が良くても、熟成で失敗したら、台無し。実際、これって本当にアオカビなの?というチーズを見ることもしばしば。

そこで、チーズの生地作り同様に興味深い熟成庫でのお仕事を簡単にご紹介します。

Camerino

まず、メーカーから運搬されてきたチーズ生地は写真のように当て木をして、型崩れしないように保護され、室温20~22度の保温室にて丸一日寝かされます。

この過程を踏むことで、チーズの余分な水分を飛ばすとともに、塩分の吸収をよくすることが出来るんです。

Salatura2_1  保温室で寝かされて型崩れしにくくなった玉は加塩室に移され、シチリア産の乾塩を使用して、塩の上を転がして塩をまぶしつけます。

この作業はチーズの味を左右する大事な作業で、職人の長年の勘がものを言う仕事。二度加塩されますが、二度目は生地の湿り具合を見ながら調整します。

Bucatorice さて、加塩作業の終わったチーズの玉は上部からまんべんなく穴を空けられます。ドルチェよりもピッカンテのほうはアオカビを多めに入れなくてはならないので、多めに穴が空けられます。

この作業をすることで、チーズの生地内に空気孔が出来、その部分からアオカビが徐々に増殖していくんですよ。

ピッカンテの場合は、熟成過程で再度、裏返して穴を空けられます。こうすることで、更にアオカビがぎっしり詰まった生地へと姿を変えていきます。

Stagionatura3 穴の空けられたチーズの玉はいよいよ熟成庫へと移されます。

4度の低温多湿の熟成庫の中で、ゆっくりと熟成を進めますが、この間、通気孔を通してアオカビの繁殖を促すように作業は進めれます。

ドルチェタイプに関しては、ある程度のアオカビ熟成が進んだところで、それ以上アオカビが入らないよう裏返してしまい、孔をふさぎ、更に熟成を進めます。こうすることで、クリーミーで比較的デリケートな味わいのチーズへと育っていきます。大体60日ほどで、食べれる状態になります。

Stagionatura1_1 一方、ピッカンテタイプはある程度コンパクトな固さになった時点は当て木も外され、少しでも空気に触れさせながら熟成を進めると共に、玉をひっくり返した際にも反対側から穴を開けて、常に通気するようにして、アオカビを増殖させるとともに、水分を飛ばしていきます。熟成に要する日数はドルチェよりも長く、最低80日~90日。

ピッカンテの生地が水分が少なめで崩れやすく、アオカビがびっしり入っているのはそのせいです。

こうやって2種類のゴルゴンゾーラが完成します。

日本にもゴルゴンゾーラは結構流通していますが、チーズの特性上、保存方法には気を使う必要があるのをご存知でしょうか?

日本ではほとんどのチーズの真空パックにして売っているのをよく目にしますが、これは生き物であるチーズの息の根を止めてしまうので実は命取り。特に、アオカビのチーズはデリケートなので、呼吸できるようなパッケージングで売られているものをお勧めします。

理想を言えば、ホールをカットして必要な分だけ買ってきていただくのが一番ですが。

また、アオカビは光に当たると劣化が進みやすいので、出来ればアルミ箔などで、軽く包んで保存してあげると一番持ちがいいです。

ゴルゴンゾーラの相性の良い食べ物は洋ナシ、セロリ、そして胡桃。もしお料理する機会があったら、是非一緒に合わせて楽しんでみてくださいね。

お酒はというと、やっぱりデザートワインでしょうか。モスカート、ジビッボ、レチョト、トルコラートなど甘めでアルコール分の高いものと食後にテーブルワインとして頂くのも、いいものです。もし両方一緒に手に入るようでしたら、こちらもお試しくださいね。

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