一人歩きした和製洋物たち
イタリアに住み始めるまでは、イタリアはめちゃくちゃお洒落でモーダな国だと思い込んでいた。勿論、ミラノに行くと、キレイにしているイタリア人も多いけど、フィレンツェはじめ他の都市では、決して流行に振り回されているようなイタリア人には余りお目にかかれないのが実際のところ。
ただ、自分を知っている人も多いので、流行っているものを身にまとうというより、自分に合うものを選んで、シンプルな着こなしをしている人が多いけど、新しい物好きで常に流行を多かれ少なかれ追求する日本とはちょっと違う。
日本人は兎角、流行り物が好きで、”可愛いもの好き”な国民だと思う。特に小物などにも結構お金をつぎ込み、人に見せびらかすようなものでなくても、立派なものを使っている印象がある。
それに加えると、イタリア人は意外と現実的で、お洒落な格好していても、小物は実用性さえ満たしてくれればいいと思っている人が多いから、その手の商品はなかなか可愛いものを発掘できなかったりする。
身近に使用するもので、一番価値観の違いを感じるのは、傘とハンカチ。この2つは和製洋物としてヨーロッパとは違うポジションを確立しているものではないだろうか?
日本のデパートの売り場を見ると、ハンカチ売り場のバラエティに富んだ選択の多さに、いつも感心する。一方イタリアでは、どこに買いに行けばいいか分らないくらい。イタリア人はほとんどハンカチを使う習慣がなく、ティッシュで代用したり、公衆トイレなどでは、温風で乾かしてしまうから、確かに必要性が余りないのかもしれないけど。
実際ハンカチを使用する人というと、お年寄りの男性などがシンプルな白いハンカチをティッシュ代わりに使っていたりする衝撃的なシーン?をしばしば目撃するから、手を乾かすものとか、ナプキン代わりに使用するとかいう発想は余りなさそうだ。(尤も、同じティッシュで何度も鼻をかんでいる人も多いから、これはこれで抵抗が多少あるけど・・)
傘も然り。日本ではハンカチ同様、ブランドものの傘とか、小洒落たものが一杯売っているけど、イタリア人の大半はコンパクトな無地の折り畳み傘を好んで使うし、骨組みが多少曲がろうが、布の部分がほつれてこようがおかまいなし。日本のように何千円も何万円もお金をつぎ込んだりしない。そう、実用性さえ満たしてくれれば、それでいいのである。
これはきっと降雨量の違いや、雨の降り方自体の違いにも起因しているんだと思う。集中豪雨や長雨も稀だし、ころころとお天気の変わりやすい地中海性気候では、雨が止んだ時に傘を手に持ち歩くなんて面倒なんだろうな。
今は寒くなってきたので、皆ストッキングやタイツを履いているが、これもれっきとした実用品。勿論、網タイツが柄ストッキングも豊富にあるけど、ベースにあるのは保温してくれるもの。実際、イタリアで夏場ストッキングを履いている人間は皆無に近いし、外国人でも、ストッキングを履いているのを見ると、怪訝そうな顔をされることもしばしば。まずは実用性が先に来るから、夏場はくそ暑いのにわざわざ履く必要ないでしょ?ってことらしい。
でも、ところ変わればで、こうやって使い方が変わってくるのって、面白い。オリジナリティにはちょっと欠けるけど、それでも、れっきとした和製文化といえる気がする。和のものを更にうまく取り入れることが出来れば、もっと素敵なんだろうけど、これだけ洋物にまみれたライフスタイルだと難しい??










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